台風2020年10月24日

子供の頃は台風がよくきていました。

農家の古い家は、横長で前の玄関側と後側に木枠のガラス戸が何枚も入っている家で、家の周りには風と雪を避けるためなのか、屋敷林で囲われていました。

台風が近づいてくると、家を守るために外からだけでなく内側からも角材で支えをして備えをします。大概毎年のことなので、ガラス戸の柱には長い角材をはめるだけで支えが出来る様な仕掛けも作ってありました。

台風が1番酷い時には、内側からみんなで角材を押してガラス戸が外れないようにしてたのをよく覚えてます。

その中で一番怖かった記憶があります。
はっきり分からないのですが、多分、昭和36年の第二室戸台風ではないかと思います。

その日は家族全員で台風が過ぎ去るのを待っていたのですが、夜になり、村にある神社の大木が倒れ死傷者が出たとかで、大人達は全員救助のために行ってしまいました。
台風はピークを過ぎたとは言え、まだヒューとかガダガタとか子供にしたらとても怖い中、大人が誰もいない家に姉と2人だけ。ガタガタの音がひどい時は心細くても2人でガラス戸を必死に押さえ、家を守っていました。

どれくらいの時間子供2人でいたのかわかりませんが、物凄く長い時間にかんじました。
そしてだいぶ経った頃、大人達が戻ってきてホッとしたのですか、何人かが亡くなられたと聞き、ガタガタ震えが止まりませんでした。今でも忘れられない出来事です。

台風の翌日は真っ青な青空がひろがり、家の周りには柿がたくさん落ちていました。

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