うだわら2021年01月11日

今年の北陸は寒波襲来で3年振りに大雪になりました。
こんな日は不要不急の外出は控えて、暖かなリビングに引きこもっています。

昔、雪が降ると私の生まれた地方の人達は男女共【うだわら】と言う帽子付きの袖の無い外套を着るのが普通でした。男の人は黒、女の人は赤(厳密に言うとあずき色)とほぼ決まってました。

今のように便利なコートなどなく、姉も私も小学校に上がる時、当然のように子供用の【赤いうだわら】を着せられて、ランドセルの上から羽織っていました。
見た目をわかり易く言えば、ほぼ【赤ずきんちゃん】の着ているマントのイメージです。
と言ったら、可愛いらしく感じますが、目的が雪からの防寒なので、帽子は顔まですっぽり被るし、長さも膝下まであるので、もっさりしていて、【ダサい赤ずきんちゃん】そのものでした。

それはフェルト状のかっちりとした生地で、雪から身体を守るのには適してましたが、暖かさはあまりなく、着たらずっしりと重みを感じる代物でした。
大人用のは持ち上げたらとんでもなく重いものでしたが、吹雪の日など北陸の重い雪に立ち向かいながら、身体や荷物を守って歩くのには適していたのだと思います。
【うだわら】さえまだなかった時代は多分蓑笠だったのですから、それよりは随分と快適だったのではないでしょうか。

小学校入学から1、2年ほどした頃、【アノラック】と言う軽くてカラフルで、動きやすい物が出てきて、子供は重い【うだわら】から解放されました。
大人もその内徐々に【アノラック】になり、【うだわら】は減っていきました。

今、何から何まで便利な生活になり、冬は軽くて暖かいダウンを愛用してる私が、子供時代を思い出すと、(本当に不便な生活だったなぁ、、、)と変に懐かしく感じたりしています。
懐かしくはあっても、あの頃の不便な時代には【絶対に】戻りたくないと思う私です。

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